Photo | ©Tourism and Events Queensland
子どもたちの自己肯定感やクリエイティビティ、そして自立心を育むためには、幼少期から異文化環境の中で生活をすることが効果的であることが、科学的にも証明されています。
我々が提供している体験入園プログラム「Hello Kids」では、オーストラリアのクイーンズランド州にあるアーリーラーニングセンター/チャイルドケアセンター(幼稚園・保育園)にて、ネイティブの先生のもとで英語学習ができるだけではなく、現地の子どもたちとのコミュニケーションを通じて、実際に異文化体験ができる環境と機会をご提供しています。
では、実際にHello Kidsを通じて異文化体験をすることで、子どもたちにどのような影響を及ぼすことができるのでしょうか?順番にご紹介をしていきたいと思います。
クリエイティビティが向上する
海外生活の経験がある子どもたちと、そうでない子どもたちについての比較研究を行ったところ、前者の子どもたちは海外経験から多くのベネフィットを得ていることがわかりました。The Personality and Social Psychology Bulletinの中で報告された内容によると、海外で生活をした経験のある学生たちは、そうでない学生たち、つまり異文化体験をしたことがないグループに比べて、高いレベルのクリエイティビティを持っていることが明らかになりました。
ここで言う「クリエイティビティ」とは、「通常とは異なる視点や方法で課題を解決する能力」、すなわち「アイディアの柔軟性」を指しています。同様に、異文化体験をすることは「つながり」や「関わり」の基礎となる「認知スキル」を向上させることにも有効であると言われています。つまり、物の使い方ひとつにしても、従来の発想や既存の方法に捉われないような柔軟な思考、言わば機能的な固定観念を打破するような考え方や物事の捉え方、認知ができるようになるのです。
例えば、「画鋲はコルクボードに紙を留めるための物」という認識だけではなく、他の有効な使い方を考えられるような多面的な視点を養うことができるのです。
では、異文化体験をしたグループが、なぜクリエイティビティが高いのでしょうか?その鍵は、新しい文化や環境に適応する際の「オープンマインドなアプローチ」にあります。インターネットで様々な情報が瞬時に手に入るようになった今日、旅行などで実際に新しい土地を訪れる「体験」の価値が以前にも増して高まっています。また実際に海外生活を体験することは、以前に考えられていたよりもずっと、貴重な経験となることは間違いありません。
自己肯定感が高まる
これまでに訪れたことのない異国の環境で生活をすることは、普段の日常を過ごしているコンフォートゾーンの外側に一歩踏み出し、自己肯定感の向上や内面的な成長を図るためにも非常に効果的な方法です。
海外を旅した方がしばしば遭遇するカルチャーショックには、実は多くのポジティブな側面があります。自分自身についての洞察を深め、変化に適応するための方法を得るためには、このような新たな刺激を受けることが非常に有効なのです。
このように子どもたちに海外での留学体験の機会を与えることには、異なる文化や言語を持つ人々と触れ合い、日常では決して得られない貴重な経験を得ることにつながるでしょう。
新しいスキルが身に付く
Hello Kidsプログラムを通じて子どもたちが得るものは、決して英語スキルだけに留まりません。同年代の異国の子どもたちとのコミュニケーションを通じた対人スキルの向上はもちろん、普段とは異なる環境や状況への適応力、独立心や責任感といった感覚も同時に育むことができます。
例えば、普段から食事で使い慣れている箸ではなく、ナイフとフォークを使う海外での食事。滞在先からすぐそばにあるビーチで泳げるような日常生活。このような体験を通じて子どもたちを未知の世界へと連れて行ってあげることは、異なる社会や文化に晒され、彼らが今後の人生を歩んでいくための新しい価値観を身に付け、潜在的な可能性を開花させるために最適な機会となるでしょう。
これからの将来、グローバルに通用するスキルや感覚を持った人材がより重宝されるようになるのは間違いありません。そこで、幼少期から彼らが将来選択する仕事上での強みを得るためのきっかけづくりに向けて、早期から少しづつ準備をしておくことが大変重要です。
日本への感謝の想いが深まる
海外での非日常的な体験は、子どもたちにとって日本での普段の生活のありがたみや、子どもながらに自分自身のアイデンティティを感じるための良い機会にもなるでしょう。また、現地の子どもたちとのふれあいを通じて、異なる文化や考え方、行動の仕方などにも気が付くことが少なくないと思います。
一般的にオーストラリアの人々は、子どもたちも含めて非常にカジュアルにフレンドリーな姿勢で他人と接するため、現地を訪れた日本人の方の多くは少し戸惑うことがあるようです。オーストラリアでは電車は5分以内の遅れならオンタイム、それを遅れとは誰も考えません。毎日、分単位で電車が正確に運行されている日本で同じことが起きたら、すぐにクレームが起きてしまいますよね。海外生活を経て日本に戻った時、こんな些細な出来事でさえも子どもたちが日本での恵まれた日常に気づき、ありがたみを感じるきっかけにつながるのではないでしょうか。
目 次
国際色溢れるインターナショナルな環境
国際的に競争優位な幼児教育システム
欧米諸国よりも経済的な生活コスト
幼児の脳の発達に有効な英語学習
子どもたちはみんなオーストラリアが大好き
クリエイティビティが向上する
自己肯定感が高まる
新しいスキルが身に付く
日本への感謝の想いが深まる
「褒めた理由を伝える」
「リスクをとらせる」
「子ども自身に判断をさせる」
「お手伝いをさせる」
「子どもの好奇心を解放する」
チェックリスト
日本と西洋の子供たちとの比較
高まる”遊びと幼児教育”の重要性
「2035年」の世界で求められるもの
オーストラリアの幼児教育が注目されている理由
政府による教育・サービス品質の確保
幼児教育制度の発展とNQFについて
子どものアイデンティティ形成に重要な「帰属・存在・生成」
政府によるチャイルドケアサポート
日本の幼稚園・保育園との違い
子どもの個性とチャレンジを大切にするアプローチ
オーストラリアの幼稚園や保育園の仕組み
その他のチャイルドケアサービスの種類
オーストラリアの義務教育・高等教育
年代別の教育制度と義務教育について
プライマリースクール(小学校)が始まるタイミングは?
National Quality Standard
① NQSを構成する7つの領域
② 評価制度と品質の格付け
③ 各Quality Areaについて
EYLF(Early Years Learning Framework)
① EYLFとは
② 中心となるコンセプト
③ フレームワークの構成要素
④ 5つの原則
⑤ 実践プロセス
⑥ 期待される学習成果
Certificate Ⅲ(概要)
① 概要
② 学習コースへの参加要件
③ コースに含まれる学習項目
Diploma(概要)
① 概要
② 学習コースへの参加要件
③ コースに含まれる学習項目
オーストラリアにおけるチャイルドケア事業発展の背景
① 社会インフラとして位置付けられたチャイルドケア事業
投資観点から見るチャイルドケア事業
① チャイルドケア事業の概要
② 投資家がチャイルドケア事業買収へ投融資を行った際の投資フロー
③ オーストラリアにおけるリース担保事情
④ 買収資金貸付、担保設定、利息支払いフロー
⑤ チャイルドケア事業買収契約と譲渡のフロー
⑥ チャイルドケア事業に関わるメンバープロファイル
⑦ 運営中のチャイルドケア事業のご紹介
⑧ チャイルドケア事業の主なリスク
業界の現状と今後の見通し
① チャイルドケアビジネスの現状
② 市場に影響を与え得る主な外部要因
③ 業界における企業形態
④ 需要の決定要因
⑤ ビジネスを成功させるためのポイント
⑥ 業界の今後の動向
Play & Learnとは
Play& Learnの教育アプローチとその適用事例
レッジョ・エミリア・アプローチの特徴
レッジョ・エミリア・アプローチの哲学
オーストラリアのレッジョ・エミリア
レッジョ・エミリアで用いられる原則とその適用事例
THRASSとは
THRASSの有効性とその適用事例
親子留学プログラム「Hello Kids」
「Hello Kids」とは
現地センターのご紹介
センターでの1日の過ごし方
先生の子どもへの接し方に関する日本との違い
コレクティブな遊びと学び
現地でのおすすめアクティビティ
Triple Pとは?
ポジティブな子育てのための5つのステップ